2021年早々いきなり2ch感で始まったけど後悔はしていない。
今日は元旦だから飲んでるのは否定しない。
本題に入る。朝井リョウさんのエッセイはいいですね。リモートワーク期間中に改めてエッセイの良さを思い出させてもらいました。エッセイにはまったのは何年ぶりだろう・・・っていうぐらい久しぶり。
きっかけは会社の同僚との会話でした。リモートワークの時間を自分の成長のための時間に使おう!みたいな風潮があり、多くの人の共通点として「本を読む」ことだったので、私も本を読むことにしたんですよ。
そこで、以前から親しみのある石田衣良さんの東京ウエストゲートパークを読んでいたんです。そうしたら文庫の巻末に朝井リョウさんと石田衣良さんの対談があり、朝井さんに興味を持つことになったんです。そして、彼の直木賞受賞作の「何者」を読んで衝撃を受けたんですよ。
この小説すごいです。後半の最終節というか、最後の方で安全地帯から人を批評する主人公の就活生が追い詰められていくところ。あのラスト前の怒涛の展開はすごくリアルですよね。
オチで「あーーーっ」って思ったのは、以前に読んだ「葉桜の季節に君を・・・」(名前忘れた)を思い出したのですが、読後のやられた感は段違いでした。唸るってこういう感じなのかと。確かに伏線はあっただけどさ。(これ以上はネタバレするので書きません)
...で、さすがですねと感じたわけです。そこで、次に朝井リョウさんの本で次に何を読むかなーと思っていたのですが、先の石田衣良さんとの対談にあったエッセイ集を読むことにしたんです。時をかけるゆとり、と、風と共にゆとりぬ。
そしたら面白いのなんのって。
ないようはおふざけ系のエッセイですが、さすがにプロが書くエッセイは流石ですね。って思ったわけですよ。 プロが書くおふざけ系の悪ノリ自分晒し。ちょい変態多め、これ最強。
で、改めてエッセイとは何かを思い出してしまったわけです。
皆さんにとって面白いエッセイ集とはなんでしょうか。
私にとっては、自身の体験をほじくり返してくれること。これが私にとって面白いエッセイの条件なんです。読んでる最中に、似たような経験あったなーとか、文章を読んでるときに何かを思い出してしまう。これがいかに多いかが大事だと思うんですよね。
そして、エッセイを読むことによって、ほかの人の思ったことを追体験することで、私の試行錯誤を正当化してくれる。そんな気がするのがいいんです。なんというか、否定だらけの自分の生きざまうまく肯定してくれるんですよ。
朝井さんのエッセイの良いところは、私の体験を気持ちよく思い出させてくれるところだと思うんですよね。小説としての家の豊富な表現能力と独特のネガティブな視点のおかげで自分の原体験を優しく包み込んでくれるんです。
さらに、朝井さんのエッセイは自分の原体験とうまーい具合にミックスしてくれるんですよ。なんですかね、これは。映画のスタンド・バイ・ミーを見ている最中に勝手に過去を思い出したり涙ぐんでしまったりするような、そんな気分なんですよ。
かなりわかりづらい表現だと思いますが、そんな感じなんです。私にはちょうどうまくハマりました。1つ1つのエピソードは私の体験と全く似ている要素はほぼありません。
けれども、朝井さんの「普通にこんな人いないだろ」みたいな個性と、自分の過去体験がうまくとミックスされているためか、不思議と遠く感じないんです。理由はわかりませんが、おそらく朝井さんの文章力のなせる業なんでしょう。
というわけで、朝井さん、楽しませていただきました。ありがとうございます。直木賞を獲ったのもよくわかります。朝井さんには独特の共感せざるを得ないような世界観がありますし、それを表す表現力、そして、嫌でも近く感じてしまう距離感があります。
きっと、朝井さんのことはよく知らないけど、たぶん色々と面倒くさい人なんだろうなと思います。行動力があるアホな人。友達としては(一人だけなら)楽しいけど、たぶん朝井さんが3人ぐらい居たら、間違いなくそのグループとは距離を置いちゃうような人。
3か月に1回会うぐらいの飲み友達だったら、仲良くなれそうな気がする。2週間に1回だったら面倒そうな人だし、半年に一度ならもう少しあってもいいかな?ぐらいの感じ。たぶん、それが朝井リョウさん。
というわけで、すみません。今日が1月1日ということで、お酒を飲みながら徒然なく書いてしまいました。今年も(・∀・)イイ!! 本に巡り合いたいですね。
多分、4月上旬ぐらいまでは自粛の辛い生活が待っているかもしれません。しかし、そのあとは楽しい日々が待っている、そんな日々が待っている気がします。
今年はコロナが開けて、皆さんが好きなことを色々とできるといいですね。
ということで、今年を良い年にしていきましょう。