流されず逆らわず

コンピュータ関連のお仕事をしております。不惑を超えても惑い続ける男です。二児の父。

起業家2.0を読んだ


この本は、日本のベンチャーで、いわゆるヒルズ族とはちがう「日本の新しい起業家」たちを特集した本だ。彼らの特徴は拝金主義ではなく、技術指向であること。そんな彼らの起業の半生を、元新聞記者の著者が独自の視点でライトに描いてます。

この本を読むと、これからの時代は大企業で優秀なゼネラリストより、一部に特化した才能をもつスペシャリストが光ることができる・・・。かなり前から言われていた内容だけど、やっと日本もそんな時代になりつつあるということがわかります。

この本は、そんな起業家たちの半生を振り返りつつ、時に迷う彼らの生き方を軽快に描いた佐々木さんの真骨頂とも言えます。


著者は日本のベンチャーがこれまでの営業力や資金力をいかした起業から、技術指向の起業に変貌をとげつつあると分析します。そして、いままでそうであった根本原因は資金調達の困難さにあるとし、それが故に文系の営業が優先され、技術者が集まらなかった。だが、その流れは確実にかわりつつあることがこの本から感じられました。


やっぱりアメリカとの遠さとスケールの違いはあるけれど、日本にもこういう人たちがいるんだなぁ、とちょっとだけ元気がでてくる良い本です。
あと、明らかにこの本の内容とは違うだろうという会社も中に入っていたが、まぁそれは愛嬌ということで。

起業家2.0―次世代ベンチャー9組の物語

起業家2.0―次世代ベンチャー9組の物語