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流されず逆らわず

コンピュータ関連のお仕事をしております。不惑を超えても惑い続ける男です。二児の父。

金融パニックのNYから見た日本の滑稽なパニックぶりを読んで


興味深い記事に出会った。逆の意味で。

NYでの取材はきわめて興味深いものであったが、NYでの取材を終えて呆気にとられたことがある。

それは「日本のパニックぶり」だ。はっきりいって、NYから見ていると悲しいほど、滑稽だ。

確かに日経平均が8000円台まで暴落し、大和生命破綻という予想外のショッキングな事態まで起これば、恐怖が日本中を覆うこともわかる。
そこまで株価が下がれば、個人も企業もとんでもない含み損を抱えて不安心理が高まるのも当然だろう。
だがこれは欧米で起こったクレジット・クランチが世界の金融市場を麻痺させていることがその最大の背景であり、
日本経済の健全性を考えれば、東京市場の暴落は単なる「いいがかり」だと認識すべきだ。
日本は元来が心配性で、「危機のようなもの」が来ると、それがいったいどれほどの真実味をもって現れた現象なのかを冷静に分析することもなく、
ただただ「危機だ、危機だ」と騒ぎ立てる“有識者”が多すぎる。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20081014/104443/

うーむ。はたしてそうなのだろうか?


今問題となっているのは、世界的な信用収縮であり、信用収縮によって支えられた株価(だけでなく、すべての金融商品)の妥当性が問題になっているのであろう。妥当性は、現在の金融工学を元に算出されているが、その妥当性が揺らいでいるという前提(というか事実)はどこにも考慮されていない。

また、「いいがかり」と言っているが、まったくそう思わない。数年前から日本の株価は実体経済と関係なく、NYダウとほぼ連動していた。現在の株価が全世界的に連動していることは周知の事実だ。信用収縮によって、日本や日本以外の投資家が資金を引き揚げる。そして各国の株価や連動して下がる。なのに、どうして「滑稽」なのだろうか?


そして、記事の中に書かれている内容もよくわからない。書かれている内容はあくまでも「サブプライム問題」だけだ。問題はそこだけだろうか?いや、違う。
サブプライム問題というかサブプライムローン証券化にまつわる騒動は、氷山の一角であり、レバレッジを効かせすぎた「金融工学」の根本が揺らいだせいで世界的な信用収縮に発展しているのだ。


そんな中、外需にすくなからず依存している(大企業はここ数年円高を享受してる)日本経済は無傷でいられないばかりか、世界的な信用収縮のおかげで貸し渋りが大々的に行われ、倒産件数はウナギ登りになることは想定されるわけで。そんな中でも「滑稽」といえるのだろうか。と、思うのである。


まぁ、本当に滑稽かどうかは時代が判断してくれるわけで。
この記事を今のタイミングで書くのは(いろんな意味で)勇気があるし、すごいと思う。
後日振り返ってみて、これが「日本経済に影響を与えない」ことが証明されたら、手放しで賛辞をお送りしようと思う。