流されず逆らわず

コンピュータ関連のお仕事をしております。不惑を超えても惑い続ける男です。二児の父。

山田全自動の日本文学でござる

最近、私がTwitterでフォローしている山田全自動さんという方がいらっしゃいます。この漫画家が出版した日本文学紹介のマンガ「山田全自動の日本文学でござる」が意外と良かったのでここでご紹介します。

山田全自動とは

Wikipediaより
山田 全自動(やまだ ぜんじどう、1983年3月4日 - )は、日本のイラストレーター、ウェブデザイナー。本名は山田 孝之(やまだ たかゆき)。丁髷、着物姿の江戸時代の町人が現代にタイムスリップしたようなイラストに加えられたシュールなコメントが特徴
(中略)
山田全自動の名前は、本名の苗字と、福岡出身の俳人、吉岡禅寺洞(よしおか ぜんじどう)にあやかっている。

 

私がこの人を知ったのは、「Y氏は暇人」というブログを運営していて、そのTwitterのつぶやきで知りました。普段はだいたい福岡を中心とした九州の良さを紹介する4ページぐらいのマンガを書いています。主にグルメ関係が多く、見ていると福岡や九州に行ってみたいなぁって思わせてくれるんですよね。

twitter.com私は普段は東京近辺で暮らしているのですが、遠く離れた別の場所のことを読むと旅行に行った気分になれるんです。私も妻もここ15年ぐらいは旅行が趣味となっていましたが、ここ2年ちょっとはコロナ禍ということもあり、気軽に旅行に行けないんですよね。

 

そんな課題を(ちょっとだけ)解決してくれるのがこの人なんです。たとえば福岡の地元の美味しいお店、福岡の地元の人しか知らないようなディープなスポット、憩いのスポットなどなど。そんな愉しみを紹介してくれるので読むうちに「行ってみたい!」って思わせてくれるんです。うまいですよね。

 

そんなお気に入りのツイッタラーの山田全自動さんがTwitterの中で紹介していたのがこの作品「山田全自動の日本文学でござる」。私自身が興味があったので思わず購入してしまいました。私自身が何度も読み返していたのですが、意外にも息子たち(中1と小5)もハマってしまったんですよね。

 

これはちょっと意外でした。普段は息子たちは小説などをほぼ読まないのですが、このマンガに関しては息子たちは繰り返し読んでいるようです。そして、ちょっと興味を持ったらしく今度は原作も読んでみたいとも言っています。そんなこと、あるんですね。

 

なにが衝撃かって、うちの息子たち、普段はYouTubeばっかり見ている息子たちが自ら「本を買いたい」って言うことはほぼ無いんですよ。なのに他の本を読みたいと言うことがすごいなと感じました(語彙力ww

 

それを考慮すると、大人だけでなく小中学生にも読ませる本って凄くないですかね?

 

確かに思い返してみると、日本文学は受験のためにあるわけではないし、何度読み直してもいい。当然のことながら、理解できなくてもいいし、文学はその人やその時なりの解釈があって、決して何かを学ぼうと思いながら読むものではない。

 

そう、そうなんですよね。それこそが文学なのだと思います。

 

改めてマンガというコンテンツを使いこなしている作者の方に脱帽するとともに、伝えるパワーに圧倒された次第です。いいですよね。この書籍の冒頭部分に書いてあったところがこの本の真髄と思います。

 

私は(大学受験勉強の影響なのか)日本文学と聞くとどうしても「何かを学ばなきゃ」とか、意味わかんねーとか考えて先に進めず苦しむことが多々ありましたが、そもそも100%理解する必要がないものなんですよね。

 

作家が書きたいものを好きなように読む。解釈は人それぞれ。それが文学を支えてきた精神であり、文学が伝えたいこと。そう考えるとこの本の価値がわかると思います。だってそれが文学なのだから。

 

息子たちが山田全自動さんの他の本も読みたいと言ったので、思わず「落語でござる」も購入してしまいました。これもいいですね。楽しみ方を教えてくれるのがいいですね。

 

ということでふと考えたのですが、もしかしたらブログも100年後ぐらいには意味を解釈しながら読まれるんですかね、もしかしたら日の目を見なかったブログがひっそりと発掘されて読まれたりとか。そう思うとなんだか将来のことを考えたりするんです。

 

まぁとにかくおススメです。