流されず逆らわず

コンピュータ関連のお仕事をしております。不惑を超えても惑い続ける男です。二児の父。

3万円以内でのオフィスチェア選び 私が選んだコイズミファニテック JGスペシャル

コロナの影響で国からの自粛要請が続いていますが、皆さんお元気でしょうか。こちらはこちらはぼちぼちやってます。私が勤めている会社は幸いにしてリモートワークを推奨してくれたので4月はあまり出社することなく業務をこなしました。この状態がいつまで続くんでしょうか、とても不安ですよね。

 

んで、自宅で過ごす時間が増えたことで、自分の物欲に変化が生じたことに気づきました。まぁ、一言でいうと自宅で仕事するうえでパフォーマンスをあげてくれそうなグッズを物色し始めるようになったんです。

 

で、自宅での環境改善の一環としてオフィスチェアを購入したのです。まだ使い始めてからまだ1週間程度のためオフィスチェアが自分の業務効率の向上にどれだけ寄与しているのかはわかりませんが、座り心地は劇的に改善しました。

f:id:nagas:20200504165556j:plain

このコロナの中で自宅でお仕事をされる方が多くいらっしゃると思いますので、そんな皆さまの今後の一助になればとおもいご紹介します。

 

自宅での不満

私が勤める会社では(いちおう)リモートワークができる環境はあるものの、労働集約型のスタイルが染みつく典型的な日本企業です。そのため、私はこれまでリモートワークをする機会はあまりなく、自宅でPCを使うときも簡単な資料作成かメールチェックぐらいでした。ところが、3月下旬に国からの自粛要請が発出されたことにともない、私も自宅で仕事をする機会が劇的に増えました。

 

それまで、会社の業務は主にリビングのテーブルで仕事をしていましたが、コロナ休校中の今、リビングと子供部屋は家族に占領されているため、そこで仕事をするには少々厳しい状況です。オンラインでの打ち合わせなどできませんからね。

 

しかし、私の自宅は狭いマンションなので仕事部屋というものはありません。そこで、寝室のわきにデスクを置いてそこで仕事をするわけです。デスクは昔にホームセンターで購入した安価なものですが、あわせて使ってきた椅子に不満がありました。椅子は子供たちが小さいころに使っていたストッケ社のトリップトラップ(Stokke Tripp Trapp)というものです。

 

ご存知の方はいらっしゃると思いますが、この椅子は赤ちゃんや児童向けにつくられた椅子のため大人とっては座りにくい。けど、我慢すれば使い続けられる。そのクラスのモノです。リモートワークが始まってからしばらくはこの椅子に座り続けていました。

 

しかし、流石に長時間座り続けるのはつらいので、リビング用の椅子を使っていたのですが、仕事中はどうにも肩が凝る。この肩こりに悩まされてました。

 

で、調べたところ、肩こりの原因が椅子にありそうだというところにたどり着きました。体にあった椅子を使わないと仕事に集中できないばかりか、姿勢が悪くなり腰を悪くなったりするらしいとか。

 

日に日に肩が凝ってくるのはきっと自分にあった椅子を使っていないからに違いない!と考え、自粛要請が長引きそうないま、じゃぁオフィスチェアを買ってみようかな、と購入検討するに至ったわけです。

 

椅子選びは奥が深い

オフィスチェアはなかなか奥が深い。というか、新たな沼を見た気がします。

 

「沼」ってご存知でしょうか? 一眼レフカメラのレンズ沼が特に有名で、カメラのレンズを買うと、それを使ううちにもっと良い写真を撮りたくなり、さらに高価な他のレンズが欲しくなってしまうというアレです。他にも車の改造やキャンプ用品などなど様々な沼があるようですが、オフィスチェアもなかなか濃い世界だと感じました。

 

私がWebを調べた限りでは、「どんなオフィスチェアを購入したらよいか?」という質問に対する有識者の意見はほぼ一致しており、多くの方が「少々高くても評判の良いオフィスチェアを買っておけ」と仰っています。そのおススメを見ると多くが10万円とか20万円するオフィスチェアをご推奨されているわけです!

 

イスに10万から20万円!! た・・・高い!! 定番としては

 

ハーマンミラーのアーロンチェアとか

f:id:nagas:20200504155138j:plain

エルゴヒューマンプロとか

f:id:nagas:20200504155827j:plain

スチールケースのリープとかf:id:nagas:20200504160201j:plain

このあたりが定番というところ。

見た目は何の変哲もないオフィスチェアのように見受けられますが、座りここちと快適性が圧倒的に違うんだそうな。また、有識者の方のご意見として一致するのは10万未満のオフィスチェアとかろくなものがないから金の無駄とも仰ってます。

 

毎日使うなら一日当たりXX円、だから安い!一念発起して迷わず買え!仕事のパフォーマンス上がるんだからプライスレスだろ!みたいなこというんですよ。だいたい、1日当たりいくらの換算ってなんだか保険の営業みたいで胡散臭い。いや、わかっているんですよ。モノがたぶん良いものなんだろうなと。

 

まぁ、確かにそうかもしれません。チェアの良いものが素晴らしい製品であることは否定しません。けれども、こちらには先立つものがないわけです。できればよいものを買いたいけれど、コロナ自粛期間があけたら毎日のようにリモートワークするわけじゃないだろうし、不況が来るって言われているし、そもそもお金ないし。

 

できれば妻に怒られない範囲でオフィスチェアをゲットしたいって思うわけじゃないですか。というわけで予算3万以内でのオフィスチェア探しが始まったわけです。

 

3万円以内でのオフィスチェア

で、いろいろと調べたわけです。最初は1万程度でよいと考え、定番のサンワサプライやニトリが出すオフィスチェアに狙いを定めていたわけです。しかし、調べ始めてほどなくしてそこは避けておいたほうがよいとの結論に達しました。理由はオフィス用途に最適化されていないので長時間の利用には向かないとのこと。

 

そうなのか。確かに言われてみれば、数年前に同僚から安価なオフィスチェアを買ったがすぐに買い替えた話を聞いたことがあった。そのメーカーがサンワサプライだったような。単に相性の問題だと思っていたのだが、Webで調べてみると相性だけの問題ではなさそうなことが分かってきた。

 

一言でいうと、椅子づくりにかける思いの違いが製品に反映されるというのだ。オフィスチェアを作業する際の道具の1つとしてとらえるか、業務上のパフォーマンス最大化させる環境づくりとしてとらえられるかどうか。

 

見栄えが椅子的で、できるだけ安価に提供する、座り心地は二の次。そんな思想のようなところが製品に反映されているとかしないとか・・・ということがわかった。まぁ、それを半信半疑で確認するとして、じゃあどんなメーカーが作るチェアを選べばよいのだろうか。

 

どうやら、オフィスメーカーがつくる廉価版チェアがおススメであり、その中でも大手であるイトーキやオカムラ、コクヨのチェアが評判よさそうということがわかったのだ。

 

候補としては

 

・イトーキ サリダチェア YL8

f:id:nagas:20200504161008j:plain

まぁ、今買おうとするとこれ3.5万円超えるんですが。そのほかにも、コクヨのエントリーとか、オカムラのビラージュなどのオフィスチェアなどがお薦めであるってのがわかってきた。このあたりを中心に検討を進めることにしたわけです。

 

オフィスチェアを選ぶ際のポイント

廉価版のオフィスチェアをいくつか見ながら各社のWebなどを眺めていたところ、検討するうえで考慮すべきいくつかのポイントが分かってきた。こちらは素人なのであまりわからなかったのだが、検討すべきポイントというのもある程度は共通化されており、優先順位をつけて選定していくのがよいとの話だ。

 

デザインがエルゴノミックデザインであること

人間工学に基づいたデザインであること。まぁここは普通にコストパフォーマンスに優れたオフィスチェアを探そうとすると自然とこうなる気がしますが、革張りの重役的なオフィスチェアやシンプルな事務的な椅子などは対象から外されるわけです。当たり前ですが。

 

素材は座面ウレタン、背中はメッシュ

椅子は長時間座っても快適でられる、ということに価値がある。そのために多くのオフィスチェアでは背面にメッシュ素材を採用しているものが多い。他にも布、合成皮革、本革などの素材がありますが、主に蒸れにくさを重視して背面にメッシュ素材を採用するのが多い模様。

 

また、座面にもメッシュ素材を採用しているオフィスチェアがありますが、ここは耐久性などの面から賛否両論あるようですね。

 

背もたれの高さ

チェアの背もたれが低いローバックのタイプと、背の高いハイバックのタイプがある。(さらにいうとそこにヘッドレストがついたタイプがある)長時間座って作業するにはハイバックタイプのものが良いといわれている。ハイバックのタイプを選ぶ際には肩甲骨よりも高いものを選ぶのがポイント。

 

背もたれのロッキングのタイプ

ロッキングとは背もたれがリクライニングされる機能。ここもオフィスチェアによって微妙に違う。背もたれが単体で後ろに倒れるものが背ロッキング機能とよばれ、背もたれと座面がそれぞれ独立して角度調整されて倒れる機能がシンクロロッキングと呼ばれている。

当然のことながらシンクロロッキングのほうが高価で、座っているときの快適性が高い。

 

ロッキング固定機能の有無

ロッキングの固定機能も大事で、ロッキングを好みの固さに調節できるロッキングの強弱を調節したり、リクライニング位置を好きなところで固定できるロッキング固定機能についても大事といわれている。

安価なモデルではこの機能がなかったり一部限定されていたりの差別化が図られている。このあたりでいろいろなバリエーションがあり、無段階で調節可能か、決められた位置でしか調整できないか、一部の角度でしか調整できないか、などの違いがある。

 

ランバーサポート

座っている人の腰をサポートするために、背骨のS字カーブを座面からサポートする機能も大事らしいです。それが、ランバーサポート機能というそうで、長時間座っているときの腰の疲れ方が違うんだとか。ランバーサポートは人にあわせられるように上下の位置調節ができるようになっています。

 

アームレストの有無

アームレストは肘を乗せることでPCなどの作業を負担軽減する効果があるようです。主に肩こりに絶大な効果があるとか。アームレストには高さ調整ができるものや、左右に動かせるもの、アームレストを下に収納させてチェアを使用しないときに邪魔にならないような機能が備わっているようです。

  

と、まぁ普段何気なく使っているオフィス用のチェアにもいろいろな機能があるんですね。上に書いたポイントはすべて考慮すべきポイントではありますが、全てを満足させようとすると値段がお高くなるので、自らの予算にあわせて優先度をつけて選定していくのが基本のようですね。

  

私が購入したもの

この連休中にいろいろと調査して選んでみたのですが、これらの検討を踏まえて購入したのはこれです。

 

コイズミファニテック JGスペシャル オフィスチェア 背メッシュ座ファブリック ブラック JG-66381BK 1

 

www.askul.co.jp

送料を含めて税込み約24000円。結局、選んだのはオフィスメーカーの製品ではありませんが、自分の勘を信じて購入。まぁ良しとします。(笑)コイズミファニテックさんはオフィス協会的なところの会員のようですし、安心感がある気がします。

 

なお、製品名がJGスペシャルとなっていますが、これはコイズミファニテックのWebサイトで紹介されているJG-6の廉価版モデルです。コイズミファニテックのJG-6に見た目は近い部分がありますが、座面調節の機能が削られているし、メッシュの模様なども違うので別物の椅子と考えたほうがよさそうです。

 

私が選んだ理由はランバーサポートとアームレストがあって、かつ、アームレストが可動式であることが大きいです。チェアをデスクの下に収納する時にアームレストを稼働して邪魔にならずにデスクのしたに収納できる点を重視しました。たしかにこれは便利と感じました。

 

そして何よりこのチェアを選んだのは、このコロナでオフィスチェアがひっ迫している最中にも関わらず「在庫があったから」という理由に他なりません。なんたって、いまはすぐに入手できるモデルがかなり限られてしまっているので、即納できるものが限られています。仮に即納ができたとしてもコロナ前の相場よりも少し割高に販売されていたりするんですよね。

 

私がいくつか買おうとした他のモデルも納期未定や5月下旬などの納期になっていたため、今在庫がある中からいくつかの条件を満たすものを選んだところ、これが選ばれたというわけです。

 

この連休中に購入し使用し始めましたが、使用感は上々です。これを書いている今も利用してますが、リビングの椅子よりはるかに快適に作業ができるので買ってよかったなと思っています。もちろん、連休明けからのリモートワークでもガンガン使いこなしてみるつもりです。

 

私がこのオフィスチェアを使った感想として、今のところ、ロッキング(リクライニング)が固定ができるのは1か所だけで、特に最深部で固定ができないのはとても残念ですが、それ以外は気に入っています。使い続けたらちゃんとレビューしてみようかと考えています。

 

よく考えると...

 ただ、まぁこう書いてみると身も蓋もない話になってしまいますが、オフィスチェアの購入って一種の「ロマン」なのかもしれないな、と思えてきました。 もしかしたら、私が購入したかったのは「業務効率が向上して、本来のパフォーマンスを発揮する自分」だったのかもしれないと。

f:id:nagas:20200504172400j:plain

何言ってるかわからねーと思うが。

 

けど、似たような経験をしたことがある方はいらっしゃいませんか?モノを買うときに、買ったあとをイメージすること。たとえば...

 

 ・ワンボックスカーを購入して家族で楽しい生活を送れるようになる(かもしれない)

 ・スマホを買い替えてイケてる私ライフを送る(かどうかは実際は特にかわらないけれども)

 ・最新のゴルフクラブに買い替えて、スコアが劇的にあがる(と、いいな)

 

みたいな気分の問題。

 

私はこれをロマンと呼ぶことにしました。自分がアップグレードする可能性にお金を払う、という感覚。そういった意味では、今回のオフィスチェアの購入は業務効率が半分、ロマンが半分程度のものなのかもしれないなあと思ったわけです。

 

自分が購入したかったのは、オフィスチェアによって才能に目覚め、劇的に仕事ができるようになる自分。こう書くと改めて自分のアホっぷりというか進歩のなさというか、週刊少年ジャンプを読んでいた小学生時代から変わっていないなあと感じるわけですが、まぁ男の子ですから仕方ないですね。

 

ともあれ。今回の自宅での仕事用チェア選びではいろいろな気づきがありましたが、多くの人が良い椅子を購入することのメリットを説いていたことは、私の感覚的にも合点がいきます。なので、自宅でリモートワークする方でお金に余裕がある方は高価なオフィスチェアを買うのがよいと思います。

 

一方で、私のように予算が限られている人でも、3万以下のオフィスチェアでも十分に納得できるような気がします。少なくとも今の私にとっては身体的にも精神的にもオサイフ的にもよい気がします。なので買ってみることをおススメします。

 

いま私が気になること

こうしてめでたく家庭用のオフィスチェアを購入したわけですが、いま、私の中では家の中での業務効率化したい熱が高まっております。いままで気にならなかったけれども、業務効率化というキーワードでこのコロナ自粛中に欲しいものがたくさん出てきてしまって困っているのです。みなさんも何か欲しくなったりしてませんかね?

 

まぁ、これはおそらくはコロナの閉塞感からの逃避行動のように思います。自分を向上させないと淘汰される、そんな不安感から買い物をしているように思えちゃうんですよね。

 

今後、世界経済は多くの人たちが知ることがなかった不況の時代に入るといわれています。すでにいろいろな業界で連鎖倒産などが取りざたされていて、私も他人事ではありませんし、実際に厳しくなるだろうなという予感があります。

 

だからこそ、もっと自分や所属している組織や会社やら、身近な人たちををよくする視点で物事をとらえていき、自らにフィードバックして自分の成長につなげられればとも思います。これは自戒も含めてですが、皆さんも似たような気づきがあるんではないでしょうか。

 

これからコロナに負けずに頑張っていきましょう。みんなでいろいろなものに、負けませんように。