ハゲタカシリーズ第三弾。「レッドゾーン」を読んだ
「ハゲタカ」のような緻密さは無くなってしまったものの、
前作「ハゲタカ?」よりも更にスケールアップして、
鷲津雅彦が帰ってきた。
今作もテンポのよさと相変わらずの読みやすさで
読者をグイグイと引き込んでくれます。今回の敵は中国。
ルールが違う中国との戦いを通じて、国際ルールで戦う上での
流儀をちょっとだけ感じることができます。
どんどん強い敵が現れて、仲間とともに成長して更なる高みに到達する。
過去の敵対者を手玉に取って仲間にしたり、すでに「過去の人」に
してしまっているあたり、これは金融小説のドラゴンボール
と言っても過言ではないだろう。
ラストはちょっと綺麗にまとめすぎかなーと思ったことと、
これまでの登場人物が激しく中途半端に放置されてるあたりが残念でしたが、
それを差し引いても十分に楽しめる小説でした。