流されず逆らわず

コンピュータ関連のお仕事をしております。不惑を超えても惑い続ける男です。二児の父。

クラウドコンピューティングって何?


最近、クラウドコンピューティングという単語を目にする機会が多い。私はある1つのトレンドに過ぎないと捉えていたのだが、その認識を少々改めさせられるような雰囲気になってきた。それは、もっと劇的な「潮流」なのだと。


IT業界の人であればずいぶん前から皆おぼろげに、なんとなく逆らえない時代の流れのようなものを誰しもが感じていたと思う。私もなんとなく疑問に思いつつ、日々の業務に追われなんとなく日々が過ぎ去っていたのだが、その疑問に対する答えの一部がIT pro Expo2008秋で配られていたIT Pro Magazine(Vol.2)にうまくまとまっていた。
私自身、IT pro expoには登録するだけでいけなかったのだが、ITpro Magazineの内容は実に興味深く、自身の好奇心をかきたてるには十分の内容だった。そのIT Pro Magazineと同じ内容のWebが公開されており、クラウドコンピューティングや今後のIT業界の時代の流れに関して私自身の理解を深めるため、ひとまず書いてみよう思う。


まず最初に、クラウドコンピューティングって何?ってのを整理しようと思う。

クラウドコンピューティング (cloud computing) とは、インターネットを基本にした新しいコンピュータの利用形態である。ユーザーはコンピュータ処理を、ネットワーク(通常はインターネット)経由で、サービスとして利用できる。(Wikipediaより)


クラウドコンピューティングとは、ネット経由で「サービス」としてコンピュータを使いましょうという考え方だ。
考え方は新しいものではない。インターネットを「雲」にたとえ、インターネットの向こう側からサービス提供をうけ、サービスに対価を支払うという利用形態のことである。この定義があいまいすぎるのだが、基本的な考え方は以下のとおりだ。

従来のコンピュータ利用形態は、ユーザー(企業、個人など)がコンピュータ(ハードウェア、ソフトウェア)とデータを、自分自身で所持し管理していたのに対し、クラウドコンピューティングでは「ユーザーはインターネットの向こう側からサービスを受け、サービス利用料金を払う」形になる。

ユーザーが用意すべきものは最低限の接続環境(パーソナルコンピュータや携帯情報端末などのクライアント、その上で動くブラウザ、インターネット接続環境など)と、サービス利用料金となり、処理が実行されるコンピュータ本体や蓄積するデータなどの、購入や管理の大半が不要になる。(Wikipediaより)


すごく乱暴な言い方をすると、用意するのはネットに繋がったPCだけでよく、ライセンス購入は不要。
利用料金さえ支払えば、使えるコンピュータサービスなのだ。


んで、この時点であれ?と考える人は多いと思う。この考え方って昔からあるよな。。
そう。そのとおり。ネットワーク経由でネットの向こう側にあるコンピュータ環境を使いましょうという考え方は、旧来から言われてきた内容のものだ。それは、時を経て違う単語で表されている。古くからは、ネットワークコンピューティング、ASP、ユーティリティコンピューティング、そしてSaaS。概念自体は新しいものではなく、ネットワーク経由でコンピュータを使う概念は、メインフレーム時代の考え方に近いといってもいいだろう。

利用形態
クラウドコンピューティングでは、ITがサービスとしてユーザーに提供されるが、ユーザーはITの専門知識や技術を必要としない。ユーザーが入力したデータはすべてインターネット上のコンピューターに保存され、処理が行われ、その答えがユーザーへ返ってくる。したがって、インターネットに接続できる通信設備とコンピューターがあればよく、ユーザーはデータ処理に必要なソフトウェアを手元に置く必要がない。クラウドコンピューティングは、このようなコンピューターの利用形態のパラダイム(構図・模式)でもある。

「コンピュータ処理をネットワーク経由でサービスの形で提供する」という形態自体は古くからあり、1960年台からのデータセンター利用(遠隔からのCPU使用時間課金)、1980年代のVANの利用形態としても提唱された。特に1991年頃からのインターネットをベースとしたASP、更にはSaaSとは、ほぼ同じ内容である。
Wikipediaより)


じゃぁ、また新しいバズワードが出てきたんだな。そう考える人も多いと思う。
クラウドコンピューティングという単語がなぜこれだけ騒がれてるか、次のエントリーで書いてみようと思う。