流されず逆らわず

コンピュータ関連のお仕事をしております。不惑を超えても惑い続ける男です。二児の父。

年末にいつも思うこと→Cloud Computing


今日は雑感とITについて書きます。

先日、会社の元同期たちと飲んできました。年末になると、忘年会やら何やらで同期など飲む機会が増える。
会社同期は既に3分の2が会社を去り、残り3分の1は会社に残るか否かを思案中という状況で、情報交換も兼ねた会合は自分にとっていい刺激となる。同期が頑張っている姿は自分自身のモチベーションに繋がるし、IT業界でもインターネットサービス系に勤めている元同期と話をすると、いかに自分がネット業界から取り残されるのか、という事実に気がつくからだ。


努力が足りないと言われるとそれまでだが、ITベンダーにいるとトレンドに疎くなりがちだ。なぜなら業界の流行よりも自社の製品のUpdateについていく方に力を費やすからだ。会社からは「商品をどう売っていくか」の教育はしてくれるのだが、製品全般に関する市場動向には強くなってくるし、似たような製品との違いはちゃんとインプットしてくれるのだが、業界全体を見渡した動向というかトレンドからはどんどん疎くなり、取り残されていくこともままある。特に企業の基幹系などを担当してる輩はとくに取り残されがちだ。


対策としてなんとか日経コンピュータは購読しているのだが、興味ある記事ばかりを追いかけ、なかなか新しい情報としては知識として蓄積されないのが多いし、業務とはあまり関係ないので読み飛ばしたりしてしまうのが現状だ。
反省せねばと毎年思うがなかなか改善されない。


んで、飲みの話に戻るが、インターネットサービス系の会社に勤める元同期に聞いてみた。
「最近の一番の注目の会社って何よ?」
って聞いたら「え?いくつかあるけどamazonのEC2とS3だろヴォケ!」との回答。


Amazon EC2(Elastic Computing Cloud)とS3(Amazon Simple Storage Service (Amazon S3):)ってのはamazonが提供するWebサービス
要はXenを使って仮想化したサーバとストレージ環境を容量時間貸ししますというサービスなんですわ。インスタンスの立ち上げ数と転送量により課金がされるというサービス。


はずかしながら、ちゃんと知りませんでした。
以前にCnetで記事を見たときはよく理解できてませんでしたが、友人の話を聞いて調査。たたみラボさんのこの記事がうまくまとめられてます。


で、話を戻すと元同期いわく「最近のシリコンバレーで企業するやつらはこぞってこのサービス使ってるぞ」だそうな。
シリコンバレーチープシックじゃないけど、最近の会社立ち上げ時にこういったサービスを使って費用削減をするのが最近の流行らしい。


そこで、普通に出る疑問。

「そもそも、何でamazonが提供してるのよ?」


たたみラボさんは、自社開発をおこなうために用意したインフラをユーザに一般公開することで、自社が提供しているサービスも結果的に安く提供できるようになり、ユーザとWin-Winの関係を構築できると書いてます。

けど、その理由以外にも色々ありそうですね。
最終的には、全てのサービスのプラットフォームを自社上のサービスで稼動させるという目標をもってるのではないでしょうか。
それがAmazonでありGoogleであり、Salesforceなど各社で、この3社は資金力・構築力・運用力を活かしてプラットフォームに近いサービスにどんどんシフトしていくって選択肢を考えてるんでしょう。


このような動きに対し、従来のキャリアはどうするんでしょうか。データセンターなどを運用してきたノウハウは確かにあるけど、領域を侵食されている脅威を確実に感じているはず。今後、キャリアとしては既存顧客に対してサービス定額化とセット販売するなどの戦略が色々と考えられますが・・・。


いままでは、1つのサービスを1つのマシン(もしくは複数のマシン)で稼動させてましたが、CPUの性能向上、仮想化技術の進歩、マシンの低廉化で、サービスとしてのインフラ提供が可能になってきました。そんな現状でマシン群をひとつの雲ととらえ、Cloud Computingと言われるバズワードが盛り上りつつあるらしいな。

というわけで、備忘録っぽくなってしまいましたが、次のIT業界のバズワードは「Cloud」で決定。
雲をつかむような話ですな。