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流されず逆らわず

コンピュータ関連のお仕事をしております。不惑を超えても惑い続ける男です。二児の父。

ライアーズポーカー


久しぶりに、「俺この本読んだんだぜ!」と言える本に出逢った。
登場人物の息遣いが聞こえるような、リアルで面白いと思える小説でした。



この本を読んで感じたこと。
金融狂乱の時代の徒花。
この世はやったもん勝ち。
狂乱の時代の熱量。
そして、時代は繰り返す。


ライアーズポーカーとは、
お金に印刷されている通し番号を使っただまし合い。当時ソロモンブラザーズで流行っていた賭けのこと。
騙しあいを制するものが金融を制する。そんな時代だった頃、働く人々は何を考えながら熱狂していたのか、このエピソードがリアルに伝えてくれます。


金融工学が万能と思わせる時代、お金は万能。そして押しも押されぬベストセラー作家となった著者マイケル・ルイス氏も例外ではありませんでした。この小説の日本語訳が書かれたのは1990年。今から20年以上前。しかし、時代は繰り返す、ということを改めて実感させてくれます。


時代を振り返ってみると、
ソロモンブラザースが落ちぶれたことはモーゲージ債というイノベーション
そしてソロモンはモーゲージ債の成功にすがって次のイノベーションに乗り遅れてしまい、落ちぶれる。
ところがドレクセルは自身の成功を過信しすぎて、落ちぶれる。
果たして、今となってはイノベーションだったのかどうか。おそらく違うのだろう。


業界における主要プレーヤーの世代交代について改めて考えさせられるとともに、手を変え品を変えジャンク債を優良債権のように見せて業界全体で市場活性化させる手法は昔も今もあまり変わらず、同じ失敗を繰り返すんだなと感じました。そして、この内容はIT業界でもあまり変わらないんだなぁと改めて痛感させられた次第です。


今後も、歴史をしっかり見つめるとともに、常に冷静な目で市場を見ていたい、そう考えさせられる本です。