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流されず逆らわず

コンピュータ関連のお仕事をしております。不惑を超えても惑い続ける男です。二児の父。

検索時代の終焉


Yahoo!JapanがGoogle(米)の検索エンジンを採用」今日のニュースはこれでしょう

日本のポータル(玄関)サイト最大手であるヤフーは27日、米グーグルの検索エンジンを採用すると発表した。日本では50%を超える検索シェアを維持しているヤフーだが、技術力や資本力で他を圧倒するグーグルとは、すでに検索サービスの内容で大きな差が付いていた。
(日経Web刊より)

Yahoo!JAPANが米Google検索エンジンと検索連動広告配信システムを導入することを決めた。この記事はそれだけでもセンセーショナルだ。なぜならGoogleYahoo!は敵同士であり、検索分野の1位と2位であるからであることは言うまでも無い。日本のクルマ業界に例えるなら、日産が「エンジン開発やめてすべてトヨタのOEMにします」と宣言するようなものだ。それぐらいのインパクトがある記事。

  • 利用者への影響

では、利用者に対してどんな影響があるのだろうか?

 Yahoo!JAPANのWeb、画像、動画検索と、モバイル検索で、Googleのエンジンと広告配信システムを導入する。

 検索ぺージや検索サービスはYahoo!JAPANのものを残すほか、検索連動広告の販売はヤフーが行う。広告主や価格などに関する情報は両社で完全に分離して保持し、検索連動広告の掲載基準も、ヤフー独自のものになる。

 Yahoo!JAPANの検索サービスは「エンジンが変わったことが利用者からはほとんど分からないと思う」(井上社長)としており、ユーザーインタフェースや使い心地に大きな変更はなさそうだ。

 Yahoo!JAPAN各サービスの更新データもGoogleに提供。従来、GoogleはYahoo!JAPANをクロールして更新情報を得ていたが、データを直接提供することで、更新内容を検索結果に素早く反映できるようにする。

まぁ、Googleの検索結果になるために精度が高い情報提供がされることになる。また、Yahoo!Japanの井上社長が「ユーザインタフェースは大きく変えない」旨をインタビューで名言しており、利用者に不便を与えないような配慮もされる模様で、利便性が向上するメリットの方が多そうだ。

  • Bingとの決別

そもそも、Yahoo!JapanはBingの採用に踏み切ると考えられていた。

検索エンジンをめぐっては、米Yahoo!が昨年、米Microsoftと提携し、独自の「Yahoo! Search Technology」(YST)からBingに切り替えると発表、日本のヤフーは「Yahoo!JAPANにもBingを搭載していく可能性が高い」としていたが、複数の検索エンジンを比較検討し、「総合的に判断」してGoogleに決めたという。
 井上社長は、「すべての比較項目で全部満点という検索エンジンはない。評価項目は何十個もあるが、Googleでやるのが一番いいだろう」と判断。「決め手」として挙げられるポイントは「ない」と話す。

Yの井上社長としてはあまり公の場でBingの悪口はいえないだろうが、Bingがまだまだ発展途上のサービスであることは間違いない。

  • この記事が持つ意味

Yahoo!JがMicrosoftではなくGoogleを選んだ。これは一つの検索時代の終わり、次のステージの付加価値競争に移行しつつあることを意味する。Yahoo!Japanとしては、IDを使うサービスで顧客の囲い込みをかける以上は、自社の顧客をGoogleにとられるわけではないと判断したのだろう。
Googleとしては、検索エンジンをほぼ独占することができることと、検索連動型広告の提供先が得られるという大いなるメリットがある。また、SEO業者はGoogleの検索結果にさらに注力する必要がでてくるため、Googleが提供する検索連動型広告の価値がさらに高まるという効果も期待できる。

では、なぜ?

  • 「敵の敵は味方」

2004年5月以前までも、Yahoo!JapanはGoogle検索エンジンを採用していたが、YST(Yahoo Search Technology)に切り替えた経緯がある。このときは、Yahoo!Googleが完全な対立関係にあった。一番納得できたのが@tsuruakiさんのコメント。

【ヤフー、Google提携解説】検索の時代が終わった、それだけのこと【湯川】
@tsuruaki(tsuruaki)

 日本のヤフーとグーグルが提携した。このことは何を示しているのだろうか。

 もともとYahoo!JapanはGoogle検索エンジンを使っていた。ポータル事業全体の中で検索は1つのサービスに過ぎないと思っていたから、グーグルに任せていた。餅屋は餅屋。そのほうがコストパフォーマンスがいい。理にかなった考え方だ。

 ところが米国Yahoo!、日本のヤフーともに、検索こそが、勝負を決める主戦場であると思うようになった。検索連動型広告がドル箱であり、そこの市場を押さえた者が時代の覇者になる。そう思ったからこそ、開発、改良コストがかかろうとも、独自開発の検索エンジンに切り替えたわけだ。

 ところが、それを再びグーグルに任せることに決めた。ということは、経営陣の認識に変化があったということだろう。

 どういうように変化したのだろう。ヤフー、グーグルの経営陣は、今はどこが主戦場であり、だれが最大の敵だと考えているのか。

 簡単な話だ。主戦場はソーシャルメディアの領域であり、最大の敵はFacebookである。敵の敵は味方。なのでヤフーとグーグルが組んだのである。

 時代は検索の時代から、ソーシャルメディアの時代に移行したのである。それだけのことである。

http://techwave.jp/archives/51483414.html

個人的には、今回の件で利便性が損なわれることが無いようにしていただきたいと思う今日この頃。