ハイテク好きなものとしては、CESは見逃せない。
当然仕事があるんで現地にはいけないのですが、何かあるんじゃねーかとソワソワしながらCnetをチェックしております。「これが最後のCESじゃねーの?」っていうウワサがあるビルゲイツよりも、もっとすごい発表がありました。(世間的にはどうかしらんけど)
まず驚いたのが150インチのプラズマテレビ。
【米ネバダ州ラスベガス=佐々木元樹】松下電器産業は7日、新たに開発した世界最大の150型プラズマテレビを、同日開幕した世界最大の家電見本市、コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)で展示した。業務用需要や富裕層の購入を見込む。価格や発売時期は未定。
プラズマテレビではこれまで103型が最大で、シャープが108型の液晶テレビ、日本ビクターが110型のリアプロジェクション(背面投射型)テレビを開発していた。世界最大画面を商品化することで、大型化に適したプラズマの強みをアピールしたい考えだ。(11:38)
これですでに瀕死のリアプロは完全に息の根を止めましたね。とまぁ、これはこれですごいんですが、すごいなと思ったのは別のところにあります。
松下電器産業は米国時間1月7日、携帯電話事業者T-Mobileとの協業を発表した。これにより、やがて登場する予定の802.11規格準拠の無線 LAN機能を搭載した「LUMIX」デジタルカメラを使って、ユーザーは撮影した写真をGoogleの写真共有サイト「Picasa」に無線でアップロードできるようになる。
どうせ将来はGPSを搭載して、撮影した場所などの情報なども含めてアップロードできるようになってしまうんでしょうーな。
これだけじゃありません。
松下電器産業は1月7日、同社のインターネット対応プラズマテレビに、
動画共有サイト「YouTube」とウェブアルバム「Picasa」にアクセスできる機能を搭載することを発表した。
YouTubeとPicasaはいずれもGoogle傘下のサービスだ。今春より北米市場に投入する。
これはもうやばいすぎる。テレビのデフォルトでYouTubeですよ。
こうしてみてみると、確かに自社技術で垂直統合ってのは出来れば理想なんだろうけど、それで囲い込んでしまうとパイが限られるが故、なかなかシェアを伸ばせず、サービスとして一般的に受け入れられなくなってしまうというスパイラルに陥りがちだったんですよね。特に日本企業が。
Panasonicは、垂直統合を捨てて自社の強みを活かせる分野であるハイテク機器にて勝負をかける戦略に出てきたことが明確になりました。上位層のサービスレイヤでは、自社でサービス展開をせずに提携をいち早く展開することにより、自社ブランドを高めることが出来ると踏んだのでしょう。
もちろん、単に提携するだけじゃだめで、それを支える根幹となる技術がたーくさんあって、それをうまく生かす(&アピールする)術があってこそだと思います。そのアプローチがいままで日本企業にかけていたのではないかと思ったりするわけです。もちろん環境技術とかの基本的なことも含めてね。
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn071010-1/jn071010-1.html
http://release.nikkei.co.jp/print.cfm?relID=178630
これを機に、いままでは考えもしないような「インターネットサービス企業」との提携話が加速するんでしょうかね。
Panasonicの試みは、これからの日本企業の一つの模範となる・・・そんな気がしました。
総括しているIT Plusの記事はこちら。
http://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?n=MMIT2h000008012008