流されず逆らわず

コンピュータ関連のお仕事をしております。不惑を超えても惑い続ける男です。二児の父。

変革を迫られる新聞社

9月22日の週間ダイヤモンドに「新聞没落」という特集が組まれるらしい


記事はもちろんまだ読んでないけど、記事は5部構成でなっていて、このままだと2010年に朝日新聞が赤字に転落するとか、若者の活字離れ&ネットからの情報収集が顕著になってきているとか宅配モデルの限界が近づいているとか、新聞社のネットのビジネスモデルがまだ見えないみたいな記事らしい。


そして各新聞社はネット戦略を模索している最中で、毎日新聞はヤフーと提携し、マイクロソフトは産経と組み、朝日・日経・読売は共同で「ANY」というポータル・サイトを立ち上げるというウワサだ。


つまりは、紙媒体の新聞の売れ行きが激しく落ちてきており、新聞社のビジネスモデルと社内体制を再考する必要がでてきたという話だ。



まぁ確かにそうかもしれない。私も現在は新聞は購読してないし、不自由してない。
必要な情報はネットから収集するので記事の鮮度や精度が高いし、新聞は紙媒体で読むには便利だけど、非常にかさばるし処分にも面倒だ。つまり必要性を感じない。


新聞社の経営に目を向けると、世界的にも新聞社がヤバいというのは共通してるけど、日本の場合は特に酷いようだ。


新聞の価格の4割は販売経費から成り立っていて、その販売経費が日本の新聞購読率を引き上げているという。諸外国と比較すると、販売経費が4割という数字が異常で新聞社の収益を圧迫していて、その販売経費によって新聞購読率が高くなり、高い新聞購読率が新聞の宅配制度を成り立たせている。しかしながら、新聞購読率は年々低下する一途で、このまま新聞購読率が下がり続けた場合、あと数年で宅配制度が立ち行かなくなるらしい。


私が思うに、今の新聞のビジネスモデルは現在の通信や放送の制度と一緒で、情報をあまねく流通させるための制度でしかないってこと。一般的に市場が拡大している時代は垂直統合のビジネスモデルは有効な手法だけど、市場が安定推移(もしくは縮小)した場合はそれぞれの強みを活かして水平分業した方がいいとされている。新聞社がまずメスを入れるべきなのは、チャネルを再構築する必要があるのってことなんだろう。


新聞の需要は一定はあのは間違いない。知識エリートが書く文章は今後も必要だろう。ただし、紙媒体や販売形態にこだわる必要はないし、そもそも現状の会社規模と利益を維持する必要は無い。


ケータイ業界も販売報奨金制度の見直しを迫られているけど、既存のビジネスモデルにしがみついて体制を維持しようとするのは、既存メディアも一緒なんですなぁ。と改めて感じました。