流されず逆らわず

コンピュータ関連のお仕事をしております。不惑を超えても惑い続ける男です。二児の父。

Google Gearに関する2つの意見

「世界を変える」か「降伏宣言」か


@ITのeWeekの記事より

Google Gearsは世の中を変える技術だと思うかと尋ねたところ、多くのRIA(リッチインターネットアプリケーション)専門家の間で意見は大きく異なっていた。


私はGoogle Gearの報にこころを踊らされた。
まだGoogleは正式に対応を表明しているわけではないが、Google Docs / Spreadsheetsを視野に入れていることは確実で、多くの人が、Google Docs / Spreadsheetsのオフラインでの稼動が、マイクロソフトの屋台骨を支えるOfficeの破壊的技術だと思っていたからだ。


あらゆる人が拍手喝さいなのだろうと思っていたが、通り一辺倒ではないようだ。たしかに、Webの反応を見ているとそうでもないという記事が書いてある。

わたしの最初の反応はこうだ。その1、人々はオフラインが重要であることを認識しつつある。その2、これは実際にソフトとサービス(サービスとしてのソフトウェアではない)のポイントを強化する。その3、ほかのベンダ(Zimbra)がオフラインに取り組んでいる。その4、Gear周りのオープンソースの取り組みは成功するはずだ。


とか

ZapThinkのアナリスト、ジェイソン・ブルームバーグ氏は、グーグルがGearsで大した功績を残せないのではないかと考えている。

 「Google Gearsは世の中を変えるようなものではない。『デスクトップソフトへの脅威』とも、マイクロソフトへの本格的な挑戦ともほど遠い。その代わりに、今日の多くのRIAソリューションの中核部分であるオフライン機能を開発者が追加できるようにする。


そして

 Ruby on Railsフレームワークの作者であり、Web2.0世代の申し子デビッド・ハイネマイヤ・ハンソン氏は、「オフライン機能はそんなにすごいものだとは思わないが、様子見のアプローチを取っている」と話す。その代わりに、今日の多くのRIAソリューションの中核部分であるオフライン機能を開発者が追加できるようにする。言い換えれば、商用企業向けソフトの世界は以前からオフライン機能を持っていた。グーグルは軽量なオープンソースのツールキットを大衆にもたらす道を進んでいる。これにより、これまで以上に幅広い開発者が、Webアプリケーションにこの機能を追加できるようになる」(同氏)


意外と、冷淡な反応もあるのだな。と。



私はそういう機能面のこと云々よりも、これが数年前からあまり進化しているようには見えないMicrosoft Officeに対するイノベーションのようにしか見えない。


だってどうでしょう。WordやExcelの機能を使いこなしてる人なんて限られてるし、そもそもソフトをインストするのってすごく面倒じゃないですか。
数年後には
「え?昔はソフトをインストールしなきゃいけなかったの?面倒だったんだね。ムカシは!」ってな感じになるのが自然な流れだと思いますよ。


全てをGoogleにゆだねる世界は怖いが、そんなに集中化が進んでしまうころには、それを脅かすようなイノベーションが来ているでしょう。
今のポストGoogleの本命はグリッド化か。